ペットの高齢化、高齢のペットに現れる症状で一番多いものは?
2020.4.7 ペットコラム目次
ペットの火葬・葬儀ができる霊園検索サイト“メモリアルなび”が高齢のペットの飼い主224人にアンケート調査を実施
昨今、人間の高齢化について、様々な課題や対策がとられていますが、当然のことながら、ペットも高齢になりさまざまな配慮が必要になってきます。
今回は高齢犬/高齢猫を飼っている方224人にアンケート調査を実施しました。
アンケート回答者:全国の高齢な犬もしくは猫を飼っている方224人
アンケート回答期間: 2020年3月23日~2020年3月24日
※すべての回答の平均ではなく回答が有効なものの平均となります。
高齢犬/高齢猫と呼ばれるのは何歳から?
ペットが高齢と呼ばれるのは、一般的に6~8歳からと言われています。
今回、高齢のペットを飼っている方にアンケート調査を行った結果、実際にアンケートに参加された方のペット年齢を見てみると以下の結果となりました。
犬を飼っている方で一番回答が多かった年齢は13歳で19.4%、猫を飼っている方では、10歳、13歳、15歳、16歳がともに12.3%となりました。今回のアンケートでは、10歳以上のペットを飼っている方が8割を超えているという状況を考えると、概ね10歳以上のペットを高齢だと認識している方が多いという結果となりました。
高齢なペットに配慮していることは?
設問:高齢犬/猫に対する配慮で実施していることはありますか。
高齢犬、高齢猫を飼っている方ともに、約7割の方が配慮していることが「ある」と答えています。
高齢犬を飼っていて「ある」と答えた方で一番多かったのはやはり食事です。高齢犬用のドックフードを与えたり、食事の量に気をつけたり、硬いものを避けたりしている方が多く、サプリメントを与える方も少なくありませんでした。
その他では以下のようなコメントがありました。
- マナーベルトで尿の対策をしている。
- オムツをしている。
- 散歩を控えている。
- 動物病院に定期的に行っている。
- 階段の上り下りをさせないようにしている。
- 腰に負担を書けないように段差に気をつけている。
- 大便の際に排泄介助を行っている。
- 外飼いだったのを室内飼いにした。 など
一方、高齢猫を飼っている方でも食事への配慮が一番多く、歯に負担がかからないように柔らかい食事を与えたり、体重を維持できるように量や栄養に気を使ったり、高齢猫用のキャットフードにしたりする方が多くいました。
その他のコメントは下記のとおりです。
- 寒い時期は寝床に暖房を入れている。
- 室温をできるだけ一定にしている。
- 高い所への昇り降りがしやすいように階段をつけている。
- 家の中の障害物を少なくしている。
- 段差をなくすようにしている。
- 週一回の通院
- あまりおやつは与えない。 など
食事以外に関しては、高齢犬では尿に関すること、運動を減らすことなどが挙げられ、高齢猫では、室温などに気を使っている方が見られました。共通して言えるのは、段差や障害物への配慮や定期的な通院を行っている人が少なくなかったことです。
高齢犬/猫の老化の症状は?
設問:高齢犬/猫にはどんな老化の症状が現れていますか。
高齢犬、高齢猫を飼っている方ともに、1位と2位が「寝ている時間が増えた」「歩くのが遅くなった」という結果となりました。
高齢犬では、次いで「目が悪くなった」「白髪が増えた」「耳が遠くなった」となりましたが、高齢猫では「口臭が強くなった」「食欲が減った」「白髪が増えた」という結果となりました。高齢になると猫の方が口臭に現れてケースが多いことがわかります。
次は、飼っている高齢犬や高齢猫に介護が必要かどうかを聞いてみました。
高齢犬/猫の介護の必要性
設問:あなたが飼っている高齢犬/猫は介護が必要ですか。
高齢犬を飼っている方の18.5%、高齢猫を飼っている方の23.1%が「介護が必要」という結果になりました。
介護が必要と答えた方は、それぞれどのような介護が必要なのか見ていきましょう。
【高齢犬】
- オムツが必要になった。
- 一緒にいる時は意識してトイレに連れて行っている。
- 散歩用カートを使い始めた。
- 歩行出来ないので体を支えている。
- 保温や排泄時の補助を行っている。
- 足が弱くなってきて毎回ではありませんが手を貸すなどをしなければいけない場面があります。
- 後脚が弱って、自力で立てないため補助している。
- 自分でトイレに行くことが難しくなってきたためトイレに連れていくことが多い。
【高齢猫】
- 他の猫と隔離し、特別食を与えている。
- あまり動かないので抱っこして散歩をしている。
- 餌を自分で食べないので食べさせている。
- トイレの場所まで連れていっている。
- 高い所に登れないように配慮している。
介護に関しては、排泄時の補助が一番多く、次いで足腰が弱り動けないためその介助が必要になってきている方が多いようです。
高齢犬/高齢猫についての心配ごとや悩みは?
設問:高齢犬/猫についての心配ごとや悩みなどを具体的に教えてください。
【高齢犬】
- 毎日、しっかりと歯磨きをしていたのに口臭がひどくなったこと。近いうちに口腔ケアが必要。
- 足が悪く手術をしたが、完全には直らず、最近特にひどいこと。ガクガクしながら歩いて、足が痛いせいか、他の犬に当たることがある。また、よく吠えるようになった。
- 健康を維持するために食事がちゃんとできるように歯のケアが必要かもしれない。
- 今年11歳になるので、そろそろ足腰が弱くなってくるかと心配している。
- 目が白内障なので、障害物や段差が心配。
- 目が見えないようで、壁伝いに歩いてよくぶつかること。
- もうオムツが一生必要になっていること。
- 足腰が少し弱ってきているので心配。
- トイレに間に合わない時があること。途中で漏らしたり、ウンチを落としてしまったりすることがあるので、もう何年かでオムツをつけなくてはならないかもしれない。それが犬にとっても飼う方にとっても負担にならないか心配。また、日中仕事をしているので、介護が必要になった時に、常に側にいてあげられないので、どうなるか不安。
- おそらく一年以内には自発的にご飯を食べなくなると思う。
- 去年から急にトイレの失敗が多くなった。後ろ脚が弱くなってきた。
- ボケてきていて夜中に吠え続けると近所迷惑になるのでそれが心配。
- いびきが増えたり、後ろ足の関節があまり良くないようなので、いずれ歩くことについて介護が必要になりそうなこと。
- 名前を呼んだとき反応しなくなったこと。
- 口腔内に腫瘍ができた。今後食事の補助が必要になってくるが、栄養バランスなどが不安。
- 乳癌に罹っていて、高齢のため、手術すると立ち上がれなくなる恐れがあると言われていて、緩和ケアが心配。
- もともと食が細い犬なので、体調が悪くなった時にご飯をあまり食べなくなってしまうと栄養失調になるのが心配。
- 腫瘍の既往歴があること。
- 私がいなくなって、他の犬との共同生活でいじめられないか心配。
- 今のところナシ
- 大型犬なので、歩けなくなったらトイレも移動も大変。
- ヘルニアを経験しているので、歩行困難となって車椅子が必要になるのではないかと心配。
- 心臓が悪くこれ以上悪くならないようにしてあげたい。
- 大型犬なので介護になった時に大変だと思う。
【高齢猫】
- 現時点では問題ないが、持病の関節炎が悪化しないかとても心配。
- 夜中でも構わず耳の近くで大声で鳴くことが増えて、飼い主が寝られなくなりつつあるので今後が心配。
- おもらしが多くなり、夜鳴きが増えたこと。
- 認知症で、鳴きながら家の中をうろつくこと。食事を何度あげてもすぐに要求してくるやたらと、かまってほしがる回数が多い。
- 認知症の症状が出てきているので、食事をあげても、何度もねだってくるが、多めにあげると嘔吐してしまう。耳が遠くなったので、鳴き声が大きく、近所迷惑にならないか心配。認知症の症状で、寝てもすぐに起きて、鳴き続ける。トイレで排尿をするが、トイレの外に尿が出てしまうことがある。
- 介護のやり方がわからない。必要でも仕事があってできない。
- 多頭飼いなので他の若い猫にやられて傷が絶えないこと。
- 口腔内に疾病があるので費用が大変。
- フードの好みが偏っているので新しくフード変えるのが難しそう。
- 痩せてきてよく鳴くようになったこと。階段の昇り降りも大変そうになっている。
ペットも高齢になると飼い主さんにとって、様々な不安や悩みがあるようです。特に疾患を持っているペットの飼い主さんは非常に心配なコメントが多く寄せられました。
まとめ
今回は、高齢犬と高齢猫に関することを聞いてみました。
今回のアンケートでは、10歳以上のペットを飼っている方が8割以上いたため、高齢に関して何らかの配慮をしている方が思ったよりも多いことがわかりました。
また、ペットが高齢になると、排泄介助の必要性が高くなり、加えて、足腰が弱くなるため、ペットの動きに関する配慮が必要になってくるようです。
今まで、家族として暮らしてきたペットですので、できることはサポートしてあげて、できるだけ長く一緒にいたいものです。
written by AEONPET CO.,LTD.
運営会社:イオンライフ株式会社
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