犬が吠える理由が分れば吠え対策も上手くいく!
2019.12.19 ペットコラム犬が吠えることは健康な証拠ですが、吠えすぎは近所迷惑などトラブルの原因にもなりかねないため、意味や理由を知ってトラブルを避けたいと考えている飼い主の方は多くいらっしゃいます。
実際、犬が吠えるのにはそれなりの理由があり、日ごろの意識で軽減できるものも少なくありません。
そこで今回は、犬が吠える理由と対策、吠え方でわかる気持ちについて解説します。
目次
■犬が吠えずに済む環境を作る
吠え対策の基本は、犬が吠えなくてすむ環境を作ることです。
次章から詳しくご紹介していきますが、愛犬が吠える理由の多くは、「いつもと違う」と感じるストレスから来ています。
そのため、まずは愛犬の体調は良好かどうかを、食欲や排泄物、散歩の様子などからチェックしましょう。
次に、愛犬の寝床や普段過ごす部屋の環境も確認します。犬は人間よりもずっと低いところで過ごしているので、立ったままではなく犬の高さにかがんで温度や汚れを確認することをおすすめします。
また、日頃から様々な体験をさせ、いろいろな人や社会に慣れさせておくことも重要です。そうすることで、新しい刺激や経験に強くなり、むやみに吠えるのを減らすことが期待できます。
小さなことですが、ワンちゃんの生活環境に気を配り、ストレスを軽減することが、吠え対策の第一歩になります。
■犬が吠えやすいシチュエーションと対策
それでは、具体的に犬が吠えやすい状況やその対策についてご紹介していきます。
大切なことは、「いつ・どこで・何をしている時に・誰に」吠えているのかを観察することです。ストレスを感じるシチュエーションは、犬によって様々ですので、愛犬の様子をしっかり見てあげましょう。
散歩中ほかの犬や人に吠える
散歩中に他の犬や人に吠えるのは、警戒や威嚇、攻撃、守りからきています。もともとの性格もありますが、社会に慣れていないことが原因で吠えることもあります。
この場合、無理に知らない犬と仲良くさせたり人に慣れさせるより、散歩コースや時間を変え、出会う回数を減らすことを優先しましょう。その上で、吠えそうな時には、おもちゃなどで気をそらすといいでしょう。
また、自分が吠えたことで相手が遠ざかってしまうと、それがきっかけで癖になることもありますので、吠えさせないトレーニングも大事ですが、吠えないような工夫も必要です。
自宅の来客に吠える
来客に吠えるのは、警戒、威嚇、恐怖、防守などが原因です。自分のテリトリーや飼い主さんを守るために吠えてしまいます。
そのため、宅配便や郵便など相手がすぐに帰ってしまうと、自分が吠えて追い払ったと勘違いしてしまうことがあります。また、飼い主さんが犬を怒っても、注目を浴びたと勘違いしてしまうことも。
この場合、来客中はお座りをさせて、吠えるのをやめたらほめる、ということを繰り返すのがおすすめです。また、そうしたことが難しい場合は、他の音やおもちゃで気をそらすといいでしょう。
また、来客時の吠えは飼い主さんが来客のたびにバタバタしてしまうことも原因になるため、慌てたそぶりを見せないことも大切です。
自宅にいる時ひとりで吠える
ひとりの時に吠えるのは、退屈、不安、寂しさ、ストレスの発散、運動不足などが原因です。十分に散歩をしてしっかり運動させましょう。
寂しさによる遠吠えには、留守番前にたっぷり運動をさせて熟睡させるのもいい方法です。窓辺で過ごす場合は、外の景色が見えないような工夫も効果的です。
車の中で吠える
車内で吠えるのは、興奮や不安、要求のほか、目まぐるしく変わる景色に興奮していることも考えられます。また、車そのものに慣れていないケースもありますが、車で決まった場所にしか行かないことが原因になることもあります。
例えば、車に乗れば動物病院にいくと思っている場合は、車に乗っただけで不安になりますし、ドッグランに行くと思っている場合は、早く外に出たくて吠えることもあります。
愛犬が車で吠える場合は、クレートを足元に置いて、外の景色が見えないようにするだけでも落ち着かせることができます。また、目的地に着いたあとも、すぐ外に出さず落ち着いてから外に出すようにしましょう。
お出かけ先で吠える
出かけた先で吠えるのは、見慣れない景色や人に対する警戒や興奮、ストレスなどが原因です。
愛犬と外出する機会が少ない場合は、少しずつ慣れさせることが一番の近道です。散歩コースを変えるなど、少しずつ知らないものや慣れないものを見せながら、コミュニケーションを取ると効果的です。
■吠え方でも犬の気持ちがわかる!?
実は、シチュエーションだけでなく、犬の吠え方によっても気持ちを理解することができます。
ここからは、吠え方で愛犬がどのようなアピールをしているのかを、ご紹介していきます。
声の大きさ
大きな声で吠える時は、強くアピールしたいと思っています。逆に、小さい声の場合はそれほどでもありません。
声の高さ
高い音では弱さや恐怖、甘えや痛みを伝え、低音時は威嚇や主張など強さのアピールです。
吠えるスピード
速く吠える時は興奮しており、ゆっくり吠える場合は落ち着いています。
吠える間隔
短い間隔で吠える時は、強く訴えかけています。間隔が長い時は吠えて時間を置くことで、周囲の様子や反応を見ている状況です。
他にも「怯えた顔をしている」「うれしそう」など表情や、耳やしっぽの動き、目つきや口元なども合わせて判断するとよりわかりやすくなるでしょう。
■犬が吠えた時にやってはいけないこと
これまでは、吠えた時の犬の気持ちや対策についてご紹介してきましたが、ここでは愛犬が吠えた時にやってはいけないことを解説します。
誤った対応をしてしまうと、ますます吠えるようになることがあるため、注意が必要です。
下記のような対応は愛犬に「吠えるといいことがある」と思わせてしまう可能性があるため、止めるようにしましょう。
・吠えたらおやつや食事を与える
・吠えたら撫でたり、抱っこをしたりする
・吠えたらクレートから出す。
・吠えたら散歩に行く
また、犬は吠えたことを叱られた、と関連付けることが困難です。そのため、吠えたら叱ったり叩いたりすることもやめましょう。これらは、ワンちゃんにとって大きなストレスになるほか、吠えると飼い主さんが相手にしてくれると勘違いしてしまうこともあります。
■吠えるのは犬のお仕事
犬が吠えるのは、決して悪いことではありません。
かつて、犬は吠えることで、群れで狩りをし共同作業をしていた動物です。人と暮らすようになってからも、不審者の侵入を知らせたり追い払ったりするために吠えていました。
そのため、番犬として重宝されていたこともあり、吠えることは犬にとって大事な仕事といえるでしょう。
しかし、近年は家の中で飼われたり、都市部で暮らしたりすることで、吠えることがそれほど必要でなくなり、むしろ「困った行動」とされることが増えています。
犬が吠えることは「無駄吠え」と捉えがちですが、吠えるのにはそれなりの理由があります。飼い主さんはその理由を把握し、吠え方を上手にコントロールしてあげましょう。
■まとめ
犬が吠えることは、至って普通の反応です。しかし、度が過ぎると近所迷惑になるなど、飼い主さんも困ることが多く問題行動となってしまいます。
吠えることへの対策をとるには、吠える理由を知ることが大切です。愛犬が「いつ、どこで、何に」吠えているかを観察します。また吠え方や表情、ボディランゲージからも犬の気持ちを把握しましょう。
愛犬が吠えた時は、気持ちを理解するチャンスです。よく観察して、今後の対策に生かしていきましょう。
written by AEONPET CO.,LTD.
運営会社:イオンライフ株式会社
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