老犬の息が荒いときの異常の見分け方は?原因となる病気や平均寿命も解説
2024.5.29 いぬ , ペットコラム , ペット供養老犬の息が荒いときの異常の見分け方は、1分間の呼吸回数が40回を超えていないか確認します。呼吸と共にヒューニューなどの異常音を発していないかも注目してみてください。
異常がある場合は、僧帽弁閉鎖不全症や気管支の疾患、フィラリア症感染、血流の問題などの病気にかかっている可能性があります。様子を見ても呼吸が落ち着かないようであれば、病院を受診しましょう。
目次
犬の平均寿命は?
犬の平均寿命は犬種によって大きく異なります。一般社団法人ペットフード協会が公表している全国犬猫飼育実態調査によると、大型犬は10歳前後、中型犬は12〜13歳前後、小型犬は14〜15歳前後です。 世間的にはサイズが大きいほど長生きするイメージを持たれていますが、実際には体が小さいほど長生きする傾向にあります。近年は動物医療の発達により、犬の寿命は着実に延びてきており、平均寿命よりも長く生きる犬もいます。
しかし、7歳を過ぎたあたりから多くの犬は老化のサインを見せ始めることが多いです。たとえば、階段を避けるようになったり、寝ている時間が増えたり、性格が頑固になったりと、これまでにはなかった変化があります。
老化のサインが見られたら、健康な生活を送るための対策を検討するタイミングです。
老犬の息が荒いときの異常の見分け方は?
老犬の息が荒くなることは珍しいことではありません。異常なのか見分けるためには、1分間の呼吸回数を数えてみましょう。40回以上の呼吸数になっている場合は要注意です。 ただし、呼吸回数は個体差や環境によって異なります。普段から観察するように心がけ、正常なときの呼吸回数を覚えておくことが大切です。
たとえば、普段は20回ほどにも関わらず、40回以上の呼吸をしている場合は異常が考えられます。 また、呼吸時の音にも注意しましょう。ヒューヒューというような異常音が聞こえる場合、苦しそうに呼吸している場合、お腹が大きく上下している場合は異常のサインかもしれません。
ただし、暑さや運動、ストレスなどが原因で一時的に呼吸が荒くなることもあります。部屋の温度を調整したり、水分を与えたりして様子を見ましょう。改善が見られない場合は、速やかに獣医師に相談することをおすすめします。
老犬の息が荒いときは病気を疑いましょう。放置をすると大変なことになる可能性があるので、速やかに動物病院を受診してください。
老犬の息が荒いときに起きやすい病気
老犬の息が荒いときに起きやすい病気としては、僧帽弁閉鎖不全症をはじめ、気管支の疾患、フィラリア症感染、血流の問題が考えられます。それぞれの病気を把握して、万が一の事態に備えましょう。
僧帽弁閉鎖不全症
老犬のなかでも、とくに小型犬の息が荒いときによく起こりやすい病気が僧帽弁閉鎖不全症です。心臓の弁の疾患で、老齢期に入ったら定期健診を受けることが予防につながります。
僧帽弁閉鎖不全症は心臓の弁が完全に閉じないために、血液の流れが滞って脳が酸欠状態になり、脳からの指令で呼吸数が増加する病気です。
犬座姿勢で荒い息をしている場合は、疑うべきかもしれません。 早期発見と適切な治療が必要になるため、症状に当てはまる場合は早急に病院を受診しましょう。
気管支の疾患
気管支炎や気管虚脱などの気管支疾患は、老犬の息を荒くする病気のひとつです。呼吸困難を引き起こす可能性があるため、先天的な気管虚脱を持つ犬は注意しなければなりません。
若い頃は問題なくても、加齢とともに症状が現れることがあります。 気管支炎はウイルスや細菌の感染、アレルギー反応などが原因で起こります。
症状は咳や鼻水、発熱などです。気管虚脱は気管の軟骨が弱くなり、気管が扁平になってしまう病気です。激しい咳き込みや呼吸困難を引き起こします。
フィラリア症感染
フィラリア症は蚊を介して感染する寄生虫病です。フィラリアが心臓や肺動脈に寄生することで、呼吸困難や咳、運動不耐性などの症状を引き起こします。
進行すると心不全や突然死に至ることもあるので、とても危険な病気です。予防薬を定期的に投与することで防げるため、飼い主さんは忘れずに与えるようにしましょう。
もし感染が疑われる場合は、速やかに獣医師の診察を受けることが大切です。
血流の問題
老犬の息が荒いときは、血流の問題が発生している可能性があります。貧血などで血液中の酸素を運ぶヘモグロビンが不足すると、わずかな運動でも息切れを起こすことが多いです。
貧血の原因はさまざまで、腫瘍や腎不全、自己免疫疾患などが考えられます。心臓の弁膜症などの循環器疾患も、呼吸困難の原因になり得るので注意が必要です。
老犬の息が荒いときは病院を受診するべき?
老犬の息が荒いときは、病気にかかっている可能性があります。いつもと様子が違う、ぐったりしている、犬座姿勢で苦しそうに呼吸しているなどの症状があれば、すぐに動物病院を受診しましょう。
早期発見・早期治療が何より大切です。獣医師の診察を受ければ、身体検査や血液検査、レントゲン検査などで、原因となる疾患を特定できます。
そして、適切な治療を開始することで、愛犬の苦しみを和らげ、回復を促すことが可能です。 また、呼吸の異常を防ぐためには、日頃からのケアが欠かせません。室温管理に気を配り、暑さ対策を怠らないこと、適度な運動を心がけて肥満を予防すること、定期的な健康診断を受け早期発見に努めることが大切です。獣医師と協力して老犬の健康を守りましょう。
こちらの記事では、老犬の痙攣について解説しています。原因や対処法、いつかは訪れる余命宣告の際に飼い主ができることも取り上げているため、あわせてお役立てください。
まとめ
老犬の息が荒いときは病気にかかっている可能性があるため、早急に病院を受診してください。万が一の事態に備えて、病気の把握や対策を立てることも重要です。
また、愛犬の寿命と向き合うことも大切になります。ペットライフ知恵袋ではペット供養や亡くなったときの情報を専門に配信しております。さまざまな知識を得るためのヒントとして、ぜひご活用ください。
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