犬は死ぬ前に挨拶をする?死ぬ前にみせる兆候を解説
2024.4.10 いぬ , ペットコラム犬は死ぬ前に挨拶をするといわれています。あと数日などと診断された状態やつらそうにしている状態で、飼い主に挨拶をするかのように鳴くなど、飼い主とコミュニケーションを取ることがあります。家族の一員として多くの思い出をくれた存在のため、最後まできちんと看取ってあげたいと思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、犬が死ぬ前にする挨拶について、死ぬ前の前兆や飼い主ができること、看取ったあとにやるべきことを解説します。
目次
犬が死ぬ前にする挨拶とは
意識がもうろうとしている、もしくは意識がない状態の犬が、わずかでも尻尾を振った、目を開けて鳴いたなど、旅立つ前の挨拶に感じる行動を取るケースは多いです。この行動は人間でも起こるケースがあり、科学的根拠はないものの、世界中で報告されています。
中治り(ラストラリー)現象
中治りとは、亡くなる少し前に一時的に回復する状態を指し、欧米ではlast rally(ラストラリー)と呼びます。人間の場合は最期の数日前に生じることが多いのに対し、犬の場合は亡くなる直前に多いです。
科学的・医学的に明確な根拠はありませんが、脳内で分泌する物質やホルモンなどが関与しているといわれ、現在でも亡くなる前に起こる不思議な現象として認識されています。
犬が死ぬ前にみせる前兆
犬はペットのなかでも人との距離が近いため、多くの思い出を共有してくれる存在です。そのため、死期が近づいていることを理解した際は、なんとかしてあげたいと思うものです。死期が近づいていることを理解するためにも、死ぬ前の兆候を覚えておきましょう。
死期が迫る原因はさまざまですが、死ぬ前の兆候として現れる代表的な症状を解説します。
食欲の減少
年齢を重ねると、食欲が減少します。筋肉や咀嚼力の衰えにより、固いドッグフードなどが食べにくくなることも珍しくありません。場合によっては、やわらかいドッグフードでも飲み込みにくい場合もあります。
死期が迫ってくると何も食べなくなるケースもあり、自力で水分を摂取できない際は、わずかな水分をスポイトで飲ませる場合もあります。自力で食事や水分摂取ができない状態になると、エネルギーが不足して体全体が痩せていき、寝たきりになる可能性もあるでしょう。
呼吸の乱れ
死期が近づくと、犬の呼吸が速くなったり、浅くなったりします。場合によっては無呼吸を挟むケースもあり、飼い主から見ても明らかに呼吸の乱れを感じられます。病気や怪我など死期が迫るに至った原因にもよりますが、無呼吸を挟むようになると旅立つ直前ともいえる状態です。
犬の呼吸が乱れている際は、うまく水分を摂れないほか、口のなかが乾きます。水分を飲ませるよりも、湿らせたやわらかい布などで口のなかを湿らせてあげるとよいでしょう。スポイトなどをつかって、歯ぐきに数滴垂らす方法でも口内の乾きを癒やせます。
旅立つ瞬間は、口を開けたまま苦しむような呼吸が見られますが、これは心臓が停止したあと完全に呼吸が止まる前に起こります。呼吸は、完全にできていない状態です。
発作
息を引き取る直前は、犬かきのように足を動かしたり、体をけいれんしたりします。脳神経系の病気などの場合は足をピンと伸ばす症状や、そのほかの病気がある場合は発作を伴うケースもあります。痙攣や発作をくり返す場合は、死期が迫っていることが多いです。
犬が苦しんでいる際は、無理に押さえつけるのではなく、犬の体を保護するために、クッションなどで軽く押さえるか、ぶつかる可能性があるものを片付けるなどの対応が必要です。愛犬が苦しんでいる様子を目の当たりにするのはつらいですが、飼い主があわててパニックにならないように、落ち着いて接してください。
体温の低下
健康状態が良好な場合は、犬の体温は人間よりも高いです。一般的に直腸で体温を測りますが、37.5℃から39.0℃くらいが平常です。しかし、死期が近い場合は、体の衰えや機能低下に伴い体温が低下しはじめ、自分で体温を維持できなくなります。心拍が落ちて血液が循環しにくくなることも関係しています。
愛犬に触れた際に低温に感じる場合は、死期が迫っていると考えられます。犬の状態で毛布をかけるなど保温してあげる、飼い主がそばに寄り添うなど、犬が安心できる環境作りをしましょう。
嘔吐や下痢
消化器系などの病気を患っている場合や、消化器系が老衰の影響で弱っている場合は、嘔吐や下痢をするケースもあります。犬が寝たきりで嘔吐を繰り返す場合は、喉に詰まるものがないか口腔内を確認してあげましょう。
また、下痢をくり返す場合は、排泄後に蒸しタオルなどで肛門付近から体をきれいに拭き取り清潔を心がけてください。また、状況に応じてペットシーツを使いましょう。
場合によっては、嘔吐のくり返しで口内環境が悪化し、口臭がきつくなる可能性もあります。代謝そのものが低下するため、独特の体臭を放つ場合もあります。
排尿の異常
体力や筋力が衰えると、排尿のコントロールができなくなり、頻回の尿もれから、常に尿で湿っているような状態までさまざまなケースがあげられます。排尿に異常がある場合はペットシーツの使用や、お尻まわりを優しく拭き取るなど、清潔を保つケアをしましょう。
飼い主ができること
家族の一員として、過ごしてきた愛犬の苦しむ姿を見ることは、飼い主にとって耐えがたいものです。しかし、どんなにつらくてもパニックを起こすことなく、最後までしっかりと看取ることが大切です。ここでは、飼い主が愛犬の最期を看取る際にできることを解説します。
旅立てる環境を整える
愛犬の死期が迫っている際は、安心して旅立てる環境を整えてあげましょう。優しくなでたり、声をかけたり、無理をさせないことも意識してください。事故などの場合は、蘇生措置を検討する方もいますが、医療機関の判断をもとに、安らかに旅立つ覚悟をするのも飼い主のつとめです。
そばにいてあげる
犬にとって飼い主は最愛の人間です。最期を迎えるその瞬間までそばに寄り添ってあげましょう。また、愛犬と仲がよかった方や犬がいる場合は、一緒に看取ることも検討してみてください。
多くの方や仲間たちに看取られて旅立つことで、最後まで幸せを感じられるでしょう。
看取ったあとの準備をしておく
愛犬が旅立つ瞬間を看取る際は、悲しさでいっぱいになります。しかし、これまで多くの愛情をそそぎ、思い出をくれた愛犬だからこそ、看取ったあとのことも考えなければなりません。
犬を飼う際は、管轄の自治体に各種届出を出すことが義務付けられています。死亡した場合は死亡届を提出する必要があるため、手続き方法などを確認しておきましょう。同時に葬儀をする際はどの業者に依頼するのか、霊園の手配なども必要です。
また、遺体の引き取りに対応する自治体もありますが、有料・無料、返骨の可否、火葬時の立ち合いの可否などがそれぞれ異なります。愛犬に対する思いなども含めると、よほどの事情がない限り、飼い主の手でしっかり葬儀を行うことをおすすめします。
看取った後の準備には、ペットのお墓についても考える必要があります。こちらの記事では、ペットのお墓について解説しています。作る流れや注意点も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
本記事では、犬が死ぬ前に挨拶をする不思議な現象を中心に、死ぬ前に見せる代表的な前兆を紹介しました。犬はペットとして飼う動物のなかでも比較的寿命が長く、なつきやすいため、家族の一員として多くの時間を過ごします。
愛犬が最期を迎える際は、看取る覚悟を決めて愛犬が安らかに旅立てるように、最後まで愛情をそそいであげたいです。また、旅立ったあとの準備をしておき、葬儀や供養についても決めておきましょう。
イオンのペット葬儀では、独自の厳しい基準をクリアした霊園を紹介しております。また、幅広い地域に店舗を構え、24時間体制で葬儀の相談が可能です。店舗によっては超大型犬の火葬にも対応可能で、愛犬の尊厳を持って供養します。愛犬の葬儀の相談なら、イオンのペット葬儀にお任せください。
参考サイト
https://www.petkasou-happiness.com/column/post_column0016/
https://ppnet.co.jp/pet-hoken/pet-insurance-comparison-516/
https://petlly.jp/column/pass-away/old-dog-care
https://meetsmore.com/services/pet-funeral/media/180223
https://www.jstage.jst.go.jp/article/veterinarynursing/21/2/21_21/_pdf
https://tentobi-chibanarashino.jp/blog/20230416-3166/
https://meetsmore.com/services/pet-funeral/media/180223
最新記事 by イオンのペット葬 (全て見る)
- トイプードルの寿命はどのくらい?平均や死因について解説 - 2024年5月29日
- 老犬の痙攣の原因と対処法は?余命宣告で飼い主にできることも解説 - 2024年5月29日
- 老犬の息が荒いときの異常の見分け方は?原因となる病気や平均寿命も解説 - 2024年5月29日