犬の寿命と長生きしてもらうためにできること
2021.4.23 いぬ , ペットコラム私たち人間とくらべて、犬は成長するスピードが早く、寿命も短い動物です。かけがえのない家族である愛犬と少しでも長く一緒に暮らしたいと思うのは、飼い主さんなら当然の思いですよね。
そこで今回は、犬の寿命と老化のサイン、長生きしてもらうためにできることについて解説します。
愛犬が見せる老化のサインを知り、いち早く正しい対処を行って、限りある時間を大切に過ごせるようにしましょう。
目次
1.一般的な犬の平均寿命は14歳
一般社団法人ペットフード協会「令和2年全国犬猫飼育実態調査」によると、犬の平均寿命は14.48歳。厳密には、犬の体格によって平均寿命に違いがみられます。
同調査結果のサイズ別の平均寿命の内訳では、超小型犬15.19歳、小型犬13.97歳、中・大型犬13.60歳となっており、大型になるほど短命になることが分かります。
一説には、雑種犬やミックス犬は体が丈夫で、純血種よりも寿命が長いという意見もありますが、必ずしもそうとは限りません。病気の発症リスクは親から受け継いだ遺伝子や生活環境などによっても左右されるため、一概に判断するのは難しいといえます。
健康であっても、14年前後で愛犬とのお別れが来るかもしれないということは頭の片隅に置いておきましょう。
2.10歳ですでに長寿!老化のサインは早めに気づこう
サイズや犬種にかかわらず、10歳を超えた犬は長寿と呼ばれます。ここでは、愛犬がシニア期に入る年齢や老いのサイン、飼い主が注意すべきことについて解説します。
老化は5歳から始まる
一般的に、大型犬は5歳以上、中・小型犬は7歳以上でシニア犬(老犬)と呼ばれるようになります。
シニア期にさしかかると、身体の代謝機能が衰え始め、内臓機能などの数値にも老化のサインが現れます。食事は身体機能に見合ったシニア用フードに切り替え、健康診断は年2回以上に増やしましょう。
犬の老化は目に見えにくい部分から始まるため、飼い主さんは「うちの子はまだ若い」と考えがちです。愛犬に明らかな変化が表れる前に、シニア期に入る数年前から様子に気を配り、食事や生活環境を変えていくことが大切です。
老いのサインに気づこう
私たち人間と同じく、シニア期に入った犬には老いによる様々な変化が見られます。
例えば、色が薄くなる、艶がなくなるといった体毛の変化や、白内障が起こりやすくなります。また、視力や聴力、筋肉も低下するため、散歩や段差を嫌がるようになり、日中も寝ている時間が長くなります。
他にも、運動量が落ちて必要なカロリー量が減るため、食べ物の好みの変化や食事量の減少がみられる場合もあります。
愛犬の老化のサインに気づいたら、遠くない別れを意識しつつ、愛犬の変化に寄り添って接しましょう。
病気にも注意すること
老化に伴って病気やケガのリスクが高まり、感染症以外にも骨や関節の不調、歯周病や内臓疾患などを患うことも増えてきます。
飼い主さんが気づかないうちに悪化する場合もあるため、愛犬がシニア期に入ったら、日頃から様子をよく見つつ、定期的に健康診断を受けて、病気の早期発見・予防を心掛けましょう。
3.愛犬と長く一緒にいるためにできること
愛犬とできるだけ長く一緒にいるためには、犬にとって快適な環境を整えてあげることが大切です。
室内飼いにする
高齢になると体温の調節機能がにぶくなり、屋外の寒さや暑さに適応しづらくなるので、過ごしやすい温度に調整した室内で一緒に生活しましょう。
室内飼いは愛犬の異変にいち早く気づけるというメリットもあり、年を取ったワンちゃんも飼い主さんのそばで安心できます。
環境を整える
犬も足腰が弱くなると、つまずく・転ぶ・滑るといった事故を起こしやすくなります。床には滑らないマットを敷く、段差にはスロープを設置するなど、犬用のバリアフリー環境を整えると良いでしょう。
また、加齢によって視力が低下すると、小さな段差や障害物もケガの原因になります。家具の配置はむやみに変えず、慣れた環境で安心して過ごせるように整えてあげることが大切です。
定期検査を受けさせる
病気の早期発見・予防には、定期的な健康診断が欠かせません。老化による衰えだと思っていたら、実は病気からくる不調だったという可能性も十分考えられます。
老犬の場合、1年に2回以上は定期健診を受け、健康状態をチェックしましょう。
良質な食事を与える
筋肉量や消化吸収能力など年齢とともに低下していく機能を保つために、食事内容に工夫が必要です。
筋肉を維持するタンパク質、間接を健康に保つグルコサミンやコンドロイチン、老化を防止する抗酸化食品など、良質な成分が含まれたシニア用フードを選びましょう。
また、かかりつけ医に相談して症状に合わせた栄養補助サプリを摂りいれるのも効果的です。
適度な運動をさせる
愛犬の体調に問題がなければ、毎日無理のない程度に運動させることも大切です。人間と同様、適度な運動は心や体に刺激を与え、認知症や体力低下を防いでくれます。
犬の健康状態によって、適切な散歩時間や頻度は変わるので、かかりつけの獣医師に相談してみると良いでしょう。
避妊去勢手術を行う
病気になる可能性を低くしたい場合は、避妊や去勢手術も選択肢の一つです。去勢に関しては病気になってからの処置も可能ですが、麻酔のリスクや術後の回復を考えると体力のある若いうちがおすすめです。
手術の適切なタイミングは、初めての発情を迎える前(生後6か月前後)といわれています。将来のリスクに備えるために検討しておきましょう。
4.まとめ
犬の一生は人よりずっと早いペースで進んでいきます。一般的に大型犬は5歳以上、中小型犬は7歳以上でシニア期に入り、14歳前後で寿命を迎えるといわれています。
老犬になると体毛の変化や白内障、身体能力の低下といった老いによる変化が見られるようになります。また、体力や身体機能が落ちることで病気やケガのリスクも高まります。
シニア期に入る少し前から老化に備えて、シニアフードへの切り替えや生活環境の整備などを行いましょう。また、健康診断は年2回以上に増やし、日ごろから様子に変化がないかよく観察することが大切です。
written by AEONPET CO.,LTD.
運営会社:イオンライフ株式会社
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