トイプードルの寿命はどのくらい?平均や死因について解説
2024.5.29 いぬ , ペットコラムトイプードルの寿命は14歳くらいで、最高年齢はなんと20歳298日とギネスにも登録されています。小型犬のため長生きしないというイメージを持たれていますが、健康管理を徹底すれば長生きすることで有名な犬種です。
死因の多くは心臓病と肝臓病という結果が出ています。かかりやすい病気としては、膝蓋骨脱臼をはじめ、外耳炎、流涙症などです。いつまでも元気でいてもらうためにも、日頃から定期的な健康診断を受けて病気のリスクを減らしましょう。
目次
トイプードルの寿命
トイプードルは小型犬でありながら比較的長生きする犬種です。私たち人間が思っている以上に健康を維持できるので、長生きしてもらうためにも平均寿命や最高年齢について理解を深めておきましょう。
平均寿命
トイプードルの平均寿命は14〜15年といわれています。数ある犬種のなかでも長寿であるといえるほか、見た目に反して健康を維持できる犬といえるでしょう。 アニコム損保の調査によると、トイプードルの平均寿命は14.7歳で全犬種のなかで2位という結果が出ています。大型犬と比べると小型犬は寿命が長い傾向にあり、トイプードルもその特徴を示している犬種といっても過言ではありません。
適切な飼育環境と健康管理を徹底すれば、平均以上の年数を元気に過ごせる可能性は十分にあります。一方で、あまりにも小さく産まれた個体や、遺伝的な疾患を持つ子犬の寿命は短くなるリスクが高いです。
トイプードルの長寿を願うなら、信頼できるブリーダーから健康な子犬を迎えることが大切になるでしょう。
最高年齢
トイプードルの最高年齢は、正確な記録でいうと20歳298日という事例があります。アメリカで飼育されていたSeamusという名前のトイプードルは、1993年7月から2014年5月まで生きたことが確認されており、ギネスにも登録されているほどです。 トイプードルで最高齢のSeamusは、犬の長生きランキングでは13位にランクインしています。この子の長寿はトイプードルの長寿を示す一例です。 20歳を超えるトイプードルは非常に稀ですが、最新の医療技術やドッグフードの進歩により、今後はさらに長寿記録が更新される可能性があります。
飼い主による愛情と適切なケアは、トイプードルの寿命を大きく左右する要因です。愛犬の健康を常に考えて管理をしていれば、最高齢の記録を塗り替えられるかもしれません。
トイプードルに多い死因
トイプードルに多い死因は、心臓病と腎臓病です。犬の三大死因は腫瘍、心臓病、腎臓病といわれていますが、トイプードルはとくに心臓病と腎臓病による死亡率が高い傾向にあります。
一方でほかの犬種と比較すると、トイプードルは腫瘍による死因が少ないことが特徴です。トイプードルは全犬種のなかでも長生きする犬種ということもあり、健康的という部分が影響しているかもしれません。 ただし、トイプードルが腫瘍に強いと断言することはできません。あくまで腫瘍による死因が少ないというだけで、研究結果が明らかになったわけではないです。 死因として挙げられる心臓病と腎臓病に注意し、定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
日頃からたしかな管理を行っていれば、早期発見と早期治療につながります。トイプードルの死因リスクを下げるためには重要なポイントです。
トイプードルがかかりやすい病気
トイプードルがかかりやすい病気は、膝蓋骨脱臼、外耳炎、流涙症、進行性網膜萎縮症、レッグペルテスの5つです。それぞれの特徴を把握して、予防や治療に役立ててください。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼(パテラ)は、トイプードルに多く見られる整形外科疾患のひとつです。膝の骨が正常な位置からずれてしまう病気で、歩行時の跛行や痛みをともないます。 遺伝的な要因や肥満、飛び跳ねる習性などが、発症リスクを高めると考えられています。
軽度の場合は安静とリハビリで改善しますが、重度の場合は外科手術が必要になることもあるので注意が必要です。 日頃から適度な運動や体重管理を心がけ、異変があれば早めに獣医師に相談しましょう。
外耳炎
外耳炎もトイプードルに多く見られる病気のひとつです。耳の穴から外耳道にかけて炎症が起こる病気で、痒みや耳垢の増加、悪臭などの症状が見られます。原因はアレルギーや細菌・真菌の感染、耳道の形状などです。 トイプードルは耳が垂れ下がっているため、外耳道が蒸れやすく炎症を起こしやすい傾向にあります。予防するためにすべきことは、定期的な耳掃除とアレルギー対策です。 とくに外耳炎は放置すると中耳炎や内耳炎へと進行し、難聴や平衡感覚の異常を引き起こすおそれがあります。少しでも異変を感じたら、早めに獣医師に相談しましょう。早期の治療が重要な病気です。
流涙症
流涙症はトイプードルに多く見られる病気です。目やにや涙やけなどの症状が現れます。 涙道の異常や目の周囲の毛が目に当たることなどが原因で、過剰な涙が流れ出てしまうのが特徴です。
トイプードルは目が大きく毛量が多いため、流涙症になりやすい犬種といえます。 軽度の場合は目の周りを清潔に保つことで改善しますが、重度の場合は外科的な治療が必要となることもあるので注意が必要です。日頃から目やにや涙やけのチェックを欠かさず、異常があれば獣医師に相談しましょう。
進行性網膜萎縮症
進行性網膜萎縮症(PRA)もトイプードルに多い病気です。網膜の機能が徐々に低下していく遺伝性の眼疾患になります。 初期は夜盲症のような症状が現れる程度ですが、やがて昼間の視力が低下し、最終的には失明に至るケースが多いです。発症年齢は6歳までが多いとされていますが、個体差が大きく進行速度も一定ではありません。 進行性網膜萎縮症は遺伝性疾患であるため、発症を完全に予防することは難しいのが現状です。定期的な眼科検査で早期発見に努め、症状に合わせたケアを行いましょう。
レッグペルテス
レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)は、トイプードルに多く見られる病気のひとつです。大腿骨頭が壊死してしまう整形外科疾患になります。原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因や肥満、過度な運動などが影響していると考えられています。
症状としては跛行や痛みなどが現れ、重症化すると関節の変形や可動域制限を引き起こす可能性が高いです。 レッグペルテスは小型犬に多く見られる病気のため、トイプードルは発症するリスクが高いといわれています。予防するためには適度な運動と体重管理が欠かせません。
もし異変に気づいたら、早めに獣医師の診察を受けましょう。
トイプードルが長生きする秘訣
トイプードルが長生きする秘訣は、栄養バランスの取れた食事を与えること、適度に運動させること、事故や怪我を防止すること、ストレスの溜まらない環境を整えること、定期的に健康診断を受けることです。 健康管理を徹底し、トイプードルにとって良くない物事を避けるように努めましょう。
栄養バランスの取れた食事を与える
トイプードルが長生きするためには、栄養バランスの取れた食事を与えることが大切です。市販のドッグフードのなかには安価な材料を使用したり、添加物が多く含まれていたりするものがあるため、害のないものを選ぶようにしましょう。
トイプードルに適したフードは、良質なタンパク質と脂質、適度な炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれているものです。また、子犬・成犬・シニア犬など、ライフステージに合わせたフードを選ぶことも重要になります。
手作りの食事を与える場合は獣医師や動物栄養学の専門家に相談しながら、栄養バランスを整えるようにしましょう。
適度に運動させる
適度な運動はトイプードルの健康維持に欠かせません。運動不足は肥満やストレスを招き、さまざまな病気の原因となります。一方、過度な運動は関節や骨に負担をかけ、ケガや病気のリスクを高めてしまうので注意が必要です。 トイプードルに適した運動量は1日2回、それぞれ30分程度の散歩を目安にしましょう。
散歩以外にも、室内でのおもちゃ遊びやドッグランでの運動など、愛犬が楽しめる運動を取り入れることが大切です。 ただし、高温多湿の環境下での運動は避けましょう。いつでも愛犬の体調や年齢に合わせて無理のない範囲で行うことが大切です。
事故や怪我を防止する
トイプードルが長生きするためには、事故や怪我を未然に防ぐことが重要です。室内では階段からの転落や家具への衝突、電気コードの噛みちぎりなどに注意する必要があります。 ベビーゲートを設置したり、危険な場所にはカバーを取り付けたりするなどの工夫が効果的です。
外出時は必ずリードをつけ、車や自転車との接触事故に気をつけましょう。 また、小型犬は鳥獣に狙われるリスクもあるため、目を離さないようにすることが大切です。万が一事故や怪我が起きてしまった場合は、速やかに獣医師の診察を受けるようにしてください。
ストレスの溜まらない環境を整える
ストレスはトイプードルの健康を脅かす大きな要因のひとつです。免疫力の低下や食欲不振、皮膚トラブルなどを引き起こし、寿命を縮めてしまうおそれがあります。 トイプードルがストレスを感じやすい環境としては、長時間の留守番や過度なしつけ、ほかの犬との不適切な関わり方などが挙げられます。 愛犬が安心して過ごせる居場所を作り、適度な運動や遊びの時間を設けることが大切です。また、飼い主との信頼関係を築き、コミュニケーションを大切にすることでストレスを軽減させましょう。
定期的に健康診断を受ける
トイプードルの健康を維持し、病気を早期発見・早期治療するためには、定期的な健康診断が欠かせません。少なくとも年に1回は獣医師による健康チェックを受けるようにしましょう。
健康診断では、身体測定や血液検査、尿検査、眼科検査、歯科検査などが行われ、総合的に健康状態が評価されます。ワクチン接種やフィラリア予防、ノミ・ダニ駆除なども、この機会に行うと良いでしょう。 シニア期に入ったら、健康診断の頻度を半年に1回に増やすことをおすすめします。
とくにシニア期は異変がないか注意して観察し、様子がいつもと違うようであれば速やかに獣医師へ診せましょう。 こちらの記事では、老犬の息が荒いときの以上の見分け方を解説します。
まとめ
トイプードルは平均寿命が14〜15年と長寿な犬種ですが、飼育環境や健康管理によってさらに寿命を延ばせます。
トイプードルに多い死因の心臓病と腎臓病や膝蓋骨脱臼や外耳炎、流涙症などに注意して、定期的な健康診断を心がけましょう。
飼い主の愛情と適切なケアが、トイプードルの健やかな暮らしを支えることはいうまでもありません。
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